2018/12/27
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4品目のココロ破壊力よ。
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
11月24日、松本市駅前界隈、信州ばんざい家にて。
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「ばんざい家」と言うのは、
もちろん「万歳」から取っているのだけれど、
「おばんざい」からも取っている…だので、
お刺身とか一品メニュウもあるけれども、
やっぱり「ばんざい家」の主役は、
「おばんざい」なのだと思っておりまして。
十種類以上を超えるおばんざいが毎日用意されていて、
単品でも注文できるし、
3種盛り、5種盛りとして、ちょこっとずつ食べられる。
お酒に合わせられる、肴になる…と言う事です。
これはずーっと変わっていない所だと思います。
旬のものはもちろんのこと、
新発想のメニュウ、
他のお店で見たことがないメニュウが並ぶ場合があって、
「どんなお料理、おばんざいがあるかしら」と、
いつもいつも楽しみなのですね。ええ。
店員さんの雰囲気も良く、
お酒も幅広く、良いものが揃えられていて、
かつ、今や全席禁煙になったので、混んでいます。
良いこと尽くめなんですもの。そりゃあ混みます。
でも、やっぱり行きたいので行く訳で。
「おばんざい3種盛り」と言っても、
当方指定の3種に、追加で1種がおまけとして付いてきます。
今日は、この最後の1種に、
素晴らしくときめいてしまった…と言う噺。
これは本当、家では出来る様で、出来ないメニュウ。
信州の味、子供の頃を思い出す味。たまりませんでした。
さぁて、お立会い。
これからご紹介致しますけれど、冒頭写真の4種のどれだと思いますか?
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ひとつめ。
諏訪湖の解禁のニュースを見たり、
そもそも諏訪湖を走ったりする事が多い僕らなので、
昨年は見向きもしなかったのに現金なもので、
「ワカサギ天プラ」を。
飲食店で注文すること自体、僕は初めてかも。
ふたつめ。
ちょっとずつ食べられて、長持ちする、
酒の肴としての素養を持ち合わせた「レンコンチップス」。
みっつめ。
YOKOさんの大好物「長芋」…
これを、たまりしょうゆ漬けにしたもの。
よっつめ、
信州らしく、こってりと濃く甘く煮た「おふくろ煮」…と4品。
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お分かりですね?
「おふくろ煮」が、おまけで付けてもらったおばんざいでした。
これ、心から驚いたし美味しいと思いました。
DNAに攻めてくる印象。信州人が好む味。
むしろ、県外から訪れた方なら、
「信州の甘く、濃い、雪国文化の具現化」と思ってもらっても良いくらい。
「おばあちゃん家に遊びに行って、コタツの上にあるような」
「お茶請けのような」
…そう、若は仰っておりました。
(中野さんなのだけれど、
風林火山にいた頃から「若(大将)」と言う意味で、
ずーっと使っていて、
その頃は本名も「ワカ」が付くと思っていたくらいで、
今も、こうして抜けません。
店長さんのことでして)
こうした料理を、もうずーっと食べていなかった。
久し振りに食べて感動しました。
焼きちくわやさつま揚げの、
よく炊いた、くにゅくにゅっとした食感は、
たまらなく心地好いし、甘辛いのに、
それこそ「甘いものと酒は…」とか言えちゃいそうなのに、
ビールにも日本酒にも、とても良く合う。
家々、味の濃さはご亭主さんの好みにも寄り添って、
様々あったと思うし、
そう、確かに60過ぎに早くして亡くなった祖母がいた頃は、
こう言う食べ物があった気がします。毎日に。
いつの間にかに忘れてしまった味だなぁ、と。
そして、時間を多く経て食べても「ウマイ!」って思うものだなぁ、と。
もちろん、子供の頃はお酒は飲まなかったし、
よく考えると、お茶も飲んでいなかったかも。
「お茶の時間」は、おとなしくしていなければいけない時間、
大人の会話に付き合わされる時間、そうしたイメージすらあります。
この味があると、ゆっくり食べたい飲みたい…
そんな落ち着く心持ちになるのは、
信州で、年を重ねて来ているからなのかなぁ……なんて。
賑やかな店内で、ふっと憧憬を思い描く。
良いメニュウでした。
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さて、本日はここまで。
ちょうど、お開きのお時間となっておりまして。
また明日、お会い致したく。
こちらでお待ち申し上げます。
それでは、それまで。
ありがとうございました。
2018/12/27

肥前佐賀8蔵目。多久市・東鶴酒造「東鶴」にて。菰樽を参考にしました。当代のラベルは印象的な色地の右側に銘柄があるもの、また可愛いらしい意匠が特徴的です。遠くから見ても分かる感じ。近年見掛ける機会が増えた蔵元さんと存じます。