気楽なところで、一生懸命…と言うこと、です。

10月27日、松本市里山辺、麺や阿吽にて。




当時、松本のラーメン好き界隈では、話題性が高かったですよね~。
長野市に2店舗を構え、繁盛されていて、
そして松本市に更に新しいお店を出される…てンですから。

今回の「麺や 阿吽」が松本市里山辺、
「拉麺 阿吽」が長野市若里、
「拉麺 空」が長野市早苗町となっている様です。

話題にもテレビにも出るけれど、どうしても長野は行き難い。
多くても週に1度の麺曜日ですから、
たいていは金曜日に果たしてしまっていて、
長野市へ出掛けられる土日になると、ラーメン以外を選んでいこう…と言う発想の上に、
行動原理が定められているので、なかなかどうして。
姉妹店の空もそうですし、
豚五里羅、天下一品、鍾軌、尚念あたりは、本当にもう最優先課題。
あと須坂のホームラン亭も。
だからこそこうして、
松本で話題のお店の味を楽しむことが出来るのは、実に良いことですよね。




僕は“おすすめ”と付いていた「鶏醤油麺」にメンマ増しにて。



YOKOさんは比較も含めて、「鶏塩麺」にメンマ増しにて。

「手もみ麺 or 細ストレート麺」とあり、
麺はどちらかを選べるとのこと、
僕らふたり揃って太麺であればあるほど好みなので、
「手もみ麺」を選びました。



淡麗系とされているカテゴリのお店…
…で認識は合っていますでしょうか。
懐かしの中華そば系とも異なるスタイルで、
近年のニューウェーブであり、
松本への出店は、そのスタイルもまた、注目された様に思います。

なるほど、あっさりとこってりの中間かなぁ…と言う感じで、
オイル感が多く被せる、重ねられている雰囲気。
塩気を強く感じない構成だと思いました。
もしかすると、塩気、味の強を基準に考えると、
細い麺の方が、より味を良く感じられるのかも知れません。
太さのある手もみ麺は、麺そのもの淡白さが勝っている様な印象でした。

そうそう。
自家製ゆでぎょうざは1粒70円というシステムも面白いですね。
こちらも注文して頂きました。





あと、
駐車場について…、調べて、また教えて頂いたりもして出掛けて行ったのですけれど、
とりあえず間違えて、デリシアの駐車場に1回入ってしまいました。
そのデリシアの区画のほか、更に南側に「阿吽」用の駐車場があるのですね。
当日は、それがよく分からず、ちょうど空いていたお店の前に車を停めて、食事と相成りました。







気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。

11月17日、自宅に居ながら、
福岡うまかBUYでのお取り寄せによって、福岡県久留米市の来福軒を。




福岡県久留米市のラーメンの創世記から続く
「元祖南京千両本家」と並べて頂いた1杯。
本場においてはお店をはしごするカタチで達成するものですけれど、
ストレートスープでのお取り寄せならば、
極力、そのままの味わいを体験できるし、
同時に食べ比べ…なんてことも出来てしまいます。
チャーシューは3枚、海苔と紅生姜、ネギは同梱されておりました。
紅生姜…って、もしかして久留米市では珍しい方でしょうか。
そう言いますのも、
相変わらず「福岡うまかBUY」のウェブサイト、
紹介文は、ご商売以上に「これを食べて欲しいんだよ!」と言う気持ちが伝わるもので、
好みでありますが、
取り扱いラーメンの比較チャートには、
「久留米ラーメンの原型的老舗。マスコミ御用達」と書いてあります。
久留米ラーメンを知りたければ、まずここ…と言う事でしょう。
それは、博多との違いを知るにも、最適なお店と言うことだと思います。

むしろ、案外少量でもワンポイントになる、味にも影響を与える、
紅生姜の存在は、双方に入っている訳ですから、
比較には持って来いなのかしら…とすら思うことが出来ます。



まずひとくち、「あっさり?」と思います。
これまでの豚骨濃度の濃ゆい、豚の匂いがたまらないものより、
そのファーストインパクトが抑えられているか…と思うと、
オイル感が追いかけて来て、
これまでお取り寄せして来た久留米市のラーメンとも異なる特長があり、
もちろん、博多のスープとも大きく異なる印象があります。
久留米市のラーメンとしては、
並べた南京千両も現代の久留米ラーメンとは異なった、
老舗ならではの風合があるので、共通項を拾いますが、
博多のクリーミーで油主体でない、どこかあっさりした、
水炊き、鍋にも使うことが出来そうなスープとは、
根底の考え方から異なる様に感じました。これは実に面白いです。

豚の匂いの主張はしっかりとあります。
ライトな味の全体で、オイル感も強くある…
美味しく豚臭いのだけれど、
しつこくならない絶妙なバランスの1杯だと思いました。

何と言うのでしょうか。
強烈な旨味要素はなく、しみじみと…夜の小腹が寂しくなる時間帯、
その隙間に入れたら、たまらないんだろうな…なんて思うし、
もちろんメインでも良いのだけれど、
こう、色んなシチュエーションに合って来そうな想像を抱きます。

老舗、久留米のオールドスタイルと言っても良いかと思いますが、
脈々と続いている個性を感じ取ることが出来ました。










えー、
誘惑箇所の多い中、
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですが、
一生懸命、書いて行く事としてございます。

11月から12月諸々、コーヒーにまつわる一席を。
答えが出るまで、ずいぶんと彷徨っておりました。
その煩悶も今思えば楽しさの一端。
面倒くさい、私の物思いに長講一席、お付き合いを願います。
えー、
最後まで、気を確かにもって、お互いに頑張ろうじゃありませんか。






こうしてキーボードを叩くと、
最初のうちは、「コーヒー度立派ー」と出て来まして、
だからなんだと言う事でもありませんけれど。




コーヒーにまつわる噺。

色んな方に相談をさせて頂いたりなんかして、
我が家のコーヒー事情がバージョンアップ致しました。
この発端から始まって、落ち着く現在までを申し上げようと言う趣向でございます。

絶対的な発端は、
松本コーヒーロースターズギルドの企画、
「ギルド豆」の第3弾のテイスティングメモでした。

カフェ・ザ・グローブのコーヒー豆の印象が違う…と思ったんです。
特にカフェ・ザ・グローブのビーンズショップは、
香のテイスターがあって、
より、購入に際し、お好みの珈琲豆を選び易くなっております。
その時の感想と違う…と。

当時、風邪を引いていた事もあるのでしょうけれど、
香を感じ難く、味ももっと広がるはずだ…と考えました。
カフェ・ザ・グローブの味は、もっともっと美味しいはずだ、と。
何が原因なのだろうか。

これは、カリタのコーヒーメーカーを、
本来あるべき形でない使い方をしたから…であると、
お恥ずかしながら、今を以って知るに至った、
そんな顛末記になります。





【 1.問題が起きる 】

普段、朝は忙しいので、コーヒーメーカーを使っています。
松本コーヒーロースターズの企画を楽しむ中で、
コーヒーメーカーで入れるより、
ハンドドリップで抽出した方が、
より個性が出て楽しむことが出来るだろうと考えました。

そこで、コーヒーメーカーのシステムを使うことを考えます。
コーヒーメーカーはボタンひとつでお湯が出て、
コーヒーが落とされる、抽出される訳ですが、
ここに直接お湯を投入することを考え付きました。
お湯を出す部分を使わずに、
付随するドリッパー、ウォーマー部だけ使うと言う事ですね。
出口の細いヤカンを使って入れるのですが…。

まぁ、これがたいへんに良くなかった。

そりゃそうなんです。
コーヒーメーカーをお使いの方なら、ご案内でしょうけれど、
ちょっとずつお湯が出て、ちょっとずつ抽出する機械です。
コーヒーの出口の穴が小さく、ゆっくり落とされる仕組みです。
そこに大量のお湯が入ると、どうなるのか。

200mlを90秒くらいで落とすと良いとされている世の中、
5分以上を要しました。
目詰まりしてしまって、全然抽出できませんでした。

その1杯はとても勿体無いことをしてしまいました。





【 2.考察と調査、体験 】

朝日村・自家焙煎珈琲店シュトラッセ、
そして、今回も登場する松本市・駅前大通り、Hop Frog Cafeに赴いた際に、
色々と相談をさせて頂きました。
すごく熱心に教えて頂いて、解決に辿り着くことが出来ましたし、
たぶん、そんな熱心さと言うか、
疑問を解いて下さったおかげで、
めげずに、多くある答えのひとつに辿り着くことが出来たんじゃないかと思います。

当初、僕らはメリタとカリタの差も分かっていませんでしたし、
コーヒードリッパーの構造には、
ちゃんと使い方に理論があって販売されている…
言葉で知ってはいましたが、分かってはいませんでした。
実学が伴わなかった。実感を何も得ていなかったんです。

いちばん大きく、ハッキリと答えを掴んだ瞬間は、
忘れもしない12月10日、まつもと市民芸術館での落語会の後、
意気揚々と最高の気分で、打ち上げ的に向かった、
Hop Frog Cafeでのこと。

「じゃあ、ちょっと試してみようか」

…とカエルのお店の旦那が言う。
真打になったばかりの鈴々舎馬るこ師匠の落語で、
顎が外れるくらいに笑った後の僕らは、
そんな浮かれた気分そのままに、
「わーい、何か面白いことが始まるぞ」と言う心持ちで、
そのお話をお受けしました。

現状、カエルのお店で使っているドリッパーは、
「ディセンバードリッパー」と言う、
ウェーブドリッパーに近い構造のドリッパーです。
(ウェーブ+抽出穴のサイズ変更が可能なドリッパー)

ただ、お店には様々なドリッパーが用意されていて、
これは飾りではなく、実際に試すことが出来るもの。
そう、そうなんです。
ドリップで悩んでいるので、ドリップをしてもらえば良いのです。
今回は―――…

“ 同じ豆を、同時に、ドリッパー違いで楽しむ…ということ ”

これです!

当日は、ブラジル・エスプレッソレディと言う珈琲豆を、
ディセンバードリッパー、コーノ式ドリッパーで抽出し、違いを試してみました。
YOKOさんとそれぞれ味わってみますが、
当日、まず呟いたことは…

ディセンバードリッパーは苦味、
コーノ式は酸味がより出ているかも。

…ひと口目ですら、すでに差がありました。
マジックでもなんでもない。
たった今、目の前で淹れて頂いたコーヒーです。
そして、温度が変わって来る、抽出してからの味わいにも変化、差があって、
人それぞれの好みがあるにしても、どちらもそれぞれに美味しさがあって良い。
良かったんです。
ドリッパーの差、比べてみた結果、
その答えは、

「味わいや香に違い生まれる」

音読では既知、同じ言葉なのだけれど、実感が伴うと言葉は意味を変えますね。

そう、ただそれだけの結果でしかなく、
素人目に、優越は全く無い…と確信しました。
どんなドリッパーを使っても良い。
ただし、味わいはドリッパーの個性に左右されたりもするから、
ベストを探し求めて行くことになろう、と言うことなのかな、と。



目的に応じたドリッパーでなければいけないと考えていました。
例えば、シュトラッセ、カフェ・バッハの理念から言えば、
系列で売られている器具は、
カフェ・バッハの教え、焙煎方法に合う様に最適化されたものです。
コーヒーフィルターの目の粗さ、
濾紙の機能も含めてのトータルコーディネート。
浅煎りから深煎りまで、全てに対応する万能性を持つはずです。

自分はどんな風にコーヒーを楽しみたいのかな…?

…と考えた時に、
おぼろげな…

「美味しく楽しめたら良いなぁ。
 少なくとも、松本コーヒーロースターズギルドの豆は、
 ちゃんとちゃんと味わいたいな」

…それがスタートだよなぁ、と。
焙煎によって同じ豆でも味わいが変わる。
それは焙煎士さんの個性によって変わる…と言うこと。
同じ豆を深煎りにした時だけに出るアロマがある、
逆に浅煎りにしないと余韻が違う…大多数に評価される、
定番の焙煎はあるんだろうけれど、それが絶対的な答えではないと思いたい。
それが楽しみに繋がる。

立ち返ってみて、そう考えてはいるものの。
実現のためには、どの器具が適しているかまでは分からず、
「とりあえず買ってみる!」…と言う事でも良かったのですが、
もし買ったのに、使わない、合わないと言う答えに帰結する道具は、
ただ、勿体無いだけなので、どこか及び腰になってしまっていました。

答えのないまま進んで悩んでいました。
しかしながら、実践こそ、実学こそ、やはり全ての答えであります。

「 あぁ、ドリッパーでこんなに違うんだ 」

「 違って良いじゃん。違ったら、それだけ楽しみが多いってことでしょう? 」

「 それを僕は知りたかったんじゃないのか 」

これが迷走の末に行き着いた、僕の答えであり、目的でした。





【 3.実践と新たな抽出方法 】





実際に本腰を入れて調べてみたり、レビュウを見てみたり。
でも、行き着いた答えは、簡単なことで、
「まずは買ってみよう!やってみよう!」です。
カリタ社のウェーブドリッパーと専用フィルター、
通常のカリタの3つ穴式の陶器のドリッパーと専用フィルターを買い求めました。

普段コーヒーメーカーで淹れている、
デイリーコーヒー、我が家でいちばん多く消費しているコーヒーは、
シュトラッセのイタリアンブレンド、シュトラッセブレンドです。
マスター曰く、
バッハコーヒー用ドリッパー、フィルターでこそ最適な味わいが出るブレンドですけれど、
今回は、ウェーブドリッパーで淹れさせて頂きました。

それはまた、お店の味ともまた異なるキャラクターを発見でき、美味しいコーヒーを頂くに至ります。
また、陶器のドリッパーでも味が変わって来るんだろうな。
そう考えることは、やはり楽しい。
買って良かった…と思いました。








そんなある日、再びカエルのお店にて。

「うまく行ったよー!!」と報告をしに行きたくて。

その際に、また別の抽出方法を見せてもらう、
味あわせてもらう機会を得ました。
(酒 宗夜・小盛り、ブログとしての、今日の本題がこちらになります)

「エアロプレス」と言う、
フレンチプレスとも異なる抽出方法は、
「空気でところてん打ち出しだな」と、頭の中で解法に掛けました。

そんな抽出方法は、またやはり味わいが異なります。
これからまた、色んな珈琲豆に出会うだろうし、
「あぁ、これも欲しいかも!」なんて思うし、
「3000円から5000円くらいなら、お試しでも買うことが出来る。安いもんじゃないか」
…なんて話をしていると、

「ね。獣の道なんだって」

…と、カエルのお店の旦那がニヤリと笑う訳です。

「もっともっと楽しいことがあるぜ」

そんな表情が、たまらなく嬉しかったものです。












ついでに。

コーヒーフィルターの漂白、無漂白と、
キッチンペーパーの漂白、無漂白についても調べる機会がありましたので、
書き添えておきたいと思います。

まとめると、これは私調べの私の考え方ですが、

コーヒーフィルターは漂白された白いものを、

キッチンペーパーは無漂白の茶色いものを、

…私は選んで使いたい、としました。

同じ「漂白、無漂白」と謳って販売されているものですが、
全く別のものである…と言うことです。


以下は、Twitterに投稿した、3つのツイート。

漂白、無漂白、コーヒーフィルターなら情報は豊富だが、
キッチンペーパーでは激減する。
どんな漂白をしていて、
漂白剤を使うならそれは何か…が分からない。
ただ食品衛生法上の基準はクリアしていて、
塩素系漂白でなく、蛍光染料が使われていない…事は、
現代の常識として見て良さそう。

ティッシュとキッチンペーパーの差について書かれたものが多く、
ティッシュの主目的は食品に触れることではない
=(イコール)
食品衛生法の基準は関係ない。
キッチンペーパーなら無漂白が良いと言う記述もあるが、
さて、根拠はどうだろうか。合っているだろうか。
コーヒーフィルターの逆の着地点。

現状は、コーヒーフィルターとキッチンペーパーは、
共に「漂白、無漂白」とあるが、製法、目的が異なるため、
同じものさしでは計れない。
コーヒーフィルターは酸素漂白によって、プロは漂白を選び、
キッチンペーパーは、どんな漂白をしているか分からないので、
無漂白の方が良い様に思った。

…としました。
コーヒーフィルターは情報量が多く、
これまでも、「何となく無漂白の方が良かろう」と考えていましたが、
「無漂白の方が美味しい、無漂白の方が安全」
…と、推しているウェブサイトは見当たらない様に思います。
無漂白の方が臭いなどもあり、
より品質の良いコーヒーの抽出を行うならば、
酸素漂白によって漂白された白いコーヒーフィルターが良さそうです。

キッチンペーパーに関しては、本当に情報量が乏しく、
食品衛生法、食品が触れるものですので、
一定の基準が求められており、
ダイオキシンなどの元になる塩素系の漂白や、
発がん性も指摘される蛍光染料は使用できないそうです。
ティッシュペーパーは食品を包む用途ではなく、
また食べものに触れる、体内に取り込む前提がないので、
蛍光染料が使われている…なんてニュアンスの文章も見かけましたが、
とりあえず手に取ったティッシュペーパーには、
2個中2個、「蛍光染料は使われていません」とありました。

完全に私の勝手な推論ですが、
キッチンペーパーやティッシュなどの漂白には、
何かしらの薬品が使われているんだろうな、と思います。
漂白の白い方が綺麗で清潔感があって売れ、
無漂白の方が安全性が高いように感じられて売れ…
…と言う構図に感じます。
パルプを洗浄したりなんだりする際にも、きっと薬品は使われていて、
曖昧であり、どちらにせよ法規には合致しているので、
共存している…なんてところでしょうか。

根拠がないことを選ぶことは、とても難しいけれど、
漂白していなくても、なんら困らないので、
安全かどうかは分からないけれど、
まぁ、無漂白を選ぼう…と言ったところで落ち着きました。






今日の「酒 宗夜・小盛り」は、いつもと違って、
悶々と自分自身も悩んだりした事柄に、
解決を見た記念…と言ったカタチで、
徒然と長々と書いて参りまして。
最後まで、ご覧になって頂けたなら、本当に有り難い限りです。
どうもありがとうございます。

何か、ほんのちょっと何かのお役に立てたなら幸いでして。

「人間は考える葦である」

いつも色んな事を考えておりまして、
その面倒くさい、ぐるぐる回る頭の中を、
ただ、書き連ねてみました。

それでは、また。






エアロプレスのコーヒーの感想は、
ギルド豆第4弾、まとめブログにて書きますので、今しばらくの暇にて…。








気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。

12月10日、松本市・緑町界隈、「廣東」にて。






カレーうどんに、そう言った法則がある…とは聞いた事があるけれど。


お店に着くか否か、いや、「廣東」に行くと決めた頃から、
「今日はご飯だ」と思っていました。米の粒、おまんまを食す。
ただ、入れ替わりになったオジサマが、
それはもうこぼれんばかりの笑みを浮かべ、
「いやー、あたたまりました。美味しかった!」と仰っている。
嬉しそうなんです。とても、それは惹かれる声でした。

「YOKOさん、どうするの?
 今日は麻婆豆腐の日?スーラーの日?」

…と聞くと、

「んー、私、これにしようかな!」





メニュウのこちらを指差す。
先程のオジサマがお召し上がりになられていたメニュウ。

「…珍しいね。いいの?いつもの辛いメニュウでなくて」

「いいの!これが良い!さっきの人も、すごく美味しかったって言ってたし!」

…む。意思は固い感じ。

こう、同じものを食べても良いけど、
違う物の方が1回で2色に出会えて良いじゃないか…とも思うので…。
だ、けれども…。


「 ねぎ煮込みそばを……ふたつ、あとライスをひとつ 」


ご飯気分だったから、麻婆丼かカレーか…そう考えてはいたけれど、
もう、あの方の笑顔と声の弾みようが忘れられない。
YOKOさんも同様に…だったみたいで。





もうもうと垂れ込める湯気。アツアツで提供されます。
「12月のオススメ」…いわゆる月替わりの限定メニュウ。
松本一本ネギの美味しい時期に、松本一本ネギを取り扱ったものを。

イメージでは、「塩味、あっさり」だと思っていましたが、
松本一本ネギの旨味がしっかりとスープに溶け出していて、
唐辛子系の辛さも乗せてあり、あっさりさはあるけれど、
それ以上に旨味、またネギの甘味がたっぷりと感じられて、
非常に美味しいと思いました。
味も塩味か…と問われると、端的に塩と呼ぶには、
言葉がもの足りません。「塩味」と呼んで終わらせるには勿体無い。
野菜の味わいが良く出ていて、
中華なべで炒められたネギの香ばしさも生きていて、
「野菜の旨味あふれる塩味」と言うカタチ。
野菜の力に五臓六腑が温められながら、唐辛子は芯の方にも入り込んで、
「すっかり上着なんか着なくても外に出掛けられるぞ!」
…と言えるくらいの心持ちになりました。

YOKOさんも、とても美味しく食べたみたいで。
この日は、その後、松本市民芸術館で落語を見に出掛けますが、
それまでの道のり、快く、寒さに負けずに向かうことが出来ました。





気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。

11月3日、松本市裏町はしご横丁、DOON食堂印度山にて。






先達て更新しました、キーマビーンズセットと共に、
当日のメニュウに掲げられていた「ポークセット」、こちらはYOKOさんが担当しました。
だので、写真の向き、ご飯の位置が逆さになっている訳ですね。

メインのカレーに差がありまして、他のパーツは同じ。
パクチーが乗っていることも同じなら、
「あら、ほとんど同じじゃないの?」なんて思うかも知れませんが、
本当に、これ、大きく違っていて、
僕らは両方を食べる事が出来てラッキーだったなぁ、と思いました。
挽肉の風味が豊かに出ていたキーマに比べて、
ゴロゴロとしているのに、繊維がサクッとほぐれていく、
よく煮込まれた豚肉が入っているポークカレー、
こちらの方が全体の味も含めて、「カレーらしい」味わいだと思いました。
挽肉の美味しさを良く引き出したキーマ、
ルーの統一感だったり、豚の肉の旨さや脂が出ている…
けれど、スパイスのバランスもあるのでしょう、
ご飯に合わせて非常に良い塩梅でした。

ここに来るまでに当日は、ビールを飲んだり、
ヌプチェの特大スモークチキンを食べたりしていて、
「あ、これは食べられないかも」とYOKOさん自身も思ったでしょうし、
いつも隣にいる自分としても、
「この量は、いくらか手助けしないと、今日の流れでは食べ切れないかな…」
そう思ったのですが、
美味しい事は、実に無敵に素敵なものですね。
ほとんど手助けをすることなく、でも、とてもお腹いっぱいに食べ干していました。



帰りには、再び伊勢町の歩行者天国に戻り、
岡田の「Cafe the Grove」さんの出店されていたコーヒースタンドで、
コーヒーを頂いて帰ると言う、
実に素晴らしいお楽しみの多い1日でありました。









気楽なところで、一生懸命…と言うことです。

8月18日、11月25日、松本市伊勢町界隈・アガレヤにて。






そんなに回数行くことが出来ていないけれど、
結構、気に入って頼んでいたりするメニュウ。

炭の力なのか、ベーコンと言う加工技術の粋なのか…
これを端的に表すならば、

「すごくジューシーに肉汁溢れる一夜干し肉」…かな、と。

こう、酒の肴にすごく合うところは、
ビーフジャーキーのそれの様なニュアンスがあると思っています。
塩気だったり旨味だったり。
「ご飯!」って感じじゃなくて、
どこか、ビールや焼酎、日本酒を呼び込みたくなる感じ。
味も良いけれど、匂いの良さが立つからなんだと思うんです。
口の中で広がって、鼻へ抜けて行く旨味の香。
舌の上で広がる様なものが、ご飯のお供に良いのかな、と。

生肉の美味しさとはまた違った、
干し肉、燻製肉、そうした旨味の出し方。
むしろ、ホッケの一夜干しの脂に近い印象があります。その旨さ。





先の写真が8月で、これが11月。
熱い頃合も美味しいし、
冷めても美味しさがしっかりキープされていて、
肴として、非常に長持ち、美味しい…優秀であります。













気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。

12月1日、天下一品Web屋台よりお取り寄せで、自宅にて麺曜日。





「天下一品」と言えば、もちろん「こってり」が看板メニュウだと思うけれど、
4食売りが基本の通販サイト「Web屋台」では、
そんな「こってり」と共に、「あっさり」も売られていて、
今回は、こってりを2食、あっさりを2食で注文していたので、
先達ての後編…と言うカタチで、こうして書いている訳でして。

お取り寄せだと、色んな改造が出来て良いのですね。
先駆者の皆様だったり、
Twitterだとカッツー氏がコメントを入れてくれたりしたけれど、

例えば、こってりを更に煮出して、もっと濃くする…とか、
こってりとあっさりを半分ずつ使ってみる…とか。
タレもそれぞれ小袋に入っているし、
香味油はあっさり用しか入っていないので、
それを別のラーメンに転用してみても良いのかも。

お取り寄せラーメンって、
もちろん正しく食べても美味しいのだけれど、
「もし、これをこうしたら…」と言う興味も満たしてくれる心持ちが致します。はい。

「天下一品」のセットメニュウは、基本的には麺とレトルト式ストレートスープ。
これにタレや香味油、ニンニク味噌など。
写真は、別売りのメンマ、チャーシューブロックから切り出したチャーシュー、
刻み長葱と茹でもやしをトッピングしてあります。
本当は九条ネギが良かったのだけれど、当日、スーパーに売っていなくて。

「あっさり」と言っても、
そのスープには、結構な動物臭さがある…と思いました。
「こってり」では、そのまろやかで強烈な旨味に混ざって感じられないもの。
特長的な匂いです。こってりしたラーメンにありそうな脂の香。
けれど、スープを飲んでみると、
そんな癖のある香とは異なっていて、脂も感じにくく、
タレの甘味が生きて、全体になだらかな…和やかな旨味の曲線を描く様。
こってりでは印象になかったネギとの相性の良さだったり、
麺の味わい、同じ茹で方でも歯切れすらも異なって感じられて、
より、麺の秀逸さを確かめられる様に感じました。

数年前、色んな事象が重なって、
京都に観光でも仕事でもなく、数時間だけ出掛けると言う、
特殊な事案があった時に、
「せめて、これだけでも!」と、
駅近くの「新福菜館」で1杯、ラーメンを食べたのだけれど、
もちろん、醤油の具合だったり、大きく違った個性が両者にはありますが、
どこか動物系の匂いの癖、利かせ方は、似た部分がある様にも感じました。

あっさりしたラーメンには、節や魚介系を使う…と言う文化に、
僕自身は育って来ている様に思います。
だので、こうした動物っぽくもありながら、
「あっさり」と食べさせる…と言う現象は、
異文化交流感すら思わせてくれます。
そう思えば、徳島関連通販をしている時に購入した、
徳島製粉の「金ちゃん 徳島らーめん」も、似た雰囲気がありました。

こう、今更ながら文明の発達によって、
離れた地域の美味しさも味わう事が出来る…と言う、
このお楽しみは、その先に旅などしたら、思い返したりもするのでしょうか。
またひとつの遊びの種を手に入れた心持ちでした。





気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。


10月28日、松本市市街地、野麦、むく庵にて。






昨今、蕎麦屋さんのはしごをする…これには理由と言うか、
もちろん、目的がありまして。

ひとつは、松本市内によく遊びに行く自分として、
当代、この瞬間に美味しいと思う蕎麦屋はどこか…と知っておきたいと言う…
自分のためであります。
誰かに聞かれた時に「美味しいって聞くよ」「どうかなぁ…って、聞くよ」と言う、
不確かな話をしたくない。そう思います。

もうひとつは、
自分が色々と探してみて、
「ここぞ」と言うお店があれば、それを是非、YOKOさんに紹介したいと思います。
お蕎麦屋さん、数が多いですし、
それを全て、YOKOさんと共に足掛けすることは、とてもたいへんです。
楽しかろうとも、負担を掛けてしまいますし。
自分の足で回って、ここのお蕎麦を一緒に食べたい…と思う、
そして、喜んでもらえたら、
もっともっと、このはしご蕎麦には意義が生まれる…そんなところでして。








まず、中町の「野麦」へ。
先達てブログにしたためた際にも書きましたが、
「真っ当な蕎麦、真っ当な蕎麦の文化」を味わう事が出来る…と思いました。
基本のメニュウが「ざるそば一人前」「ざるそば大盛」「一人前の半分」でして、
蕎麦がファストフードである江戸の頃から続く本質にならう、と。

それ以上に、お蕎麦って「三たて」が良いと言うくらいですし、
未だ心酔覚めやらぬ「よよぎ」の大将曰く、
茹で上がり後の、本当に美味しい時間とは、ほんのわずか。
直ぐに平らげることが肝要であるからこそ、よりファストフードに適う。

YOKOさん、何気に食べたことがなかった「野麦」、気に入ってくれた様でした。
昼のいちばん混みあう時間帯に出掛けて行きましたが、
回転は早いと思います。
こればかりは人それぞれの時計に寄るでしょうけれども、
自分の感覚としては、外に並ぶも多く待つこともなく…と言ったところ。
店内の待合椅子に腰掛けても、
忙しく動かれているお店の方の姿を拝見しておりますと、
賑わいゆえに、待つことも当然だと感じられます。





そして、続いて裏町の「むく庵」へ。
ちょいと、今しばらく休業中となっております…かね?
再開、どうでしょうか。
どなたがご存知でしたら、是非、お知らせ頂きたい。
YOKOさん、蕎麦のはしごを掛けることも、自分史上初とのこと。
そりゃそうですよねぇ。

うーん、こうして写真を見ておりますと、食べたいですね。ええ、とても食べたい。
手繰りたいしすすりたい。
蕎麦もまた嗜好品ですから、
合う、合わないがあれば、すごく合うがあって、すごく合わないもあります。
市内のお気に入りですし、
YOKOさんが「私、3食ギョーザで良い」と、のたまう事と同じ抑揚で、
毎日、「むく庵」の蕎麦で良いと言うくらい。
あぁ、再開が待ち遠しく感じます。






「蕎麦は体を冷やす」と俗に言ったりもしますけれども、
水がキンと冷える冬こそ、蕎麦がいちばん美味しい季節だと思っています。
はしご蕎麦、第2弾も出掛けて参りましたので、
またおいおいと更新して行く事が出来たらなぁ、なんて思います。

今日はこんなところで。




気楽なところで、一生懸命…と言うことです。

11月3日、松本市裏町はしご横丁、DOON食堂印度山にて。






その日、僕らは「まつもと市民祭」に出掛けていました。
近年は温泉を優先させるため、参加…遊びに出掛けたことが、
あまり記憶にないのだけれど、
松本ブルワリー、五九醸、ラーメンヌプチェの出展を聞きつけ、
こう、「せめて、それだけは行きたいぞ」と思い。

何でもそうだと思うのですけれど、目的がないと足を運んだりしないですよね。
「そりゃそうだ」ではあるのですが、「そりゃそうなんです」でして。
かえって、無目的に歩く散歩が心地好かったり、
その最中に、いつしか「あの場所まで歩こう」なんて目的が生まれたりします。

目的の優先度、欲求を叶えたい度があって、
今回は温泉より、ご縁のある方々の出展を見に行きたいなぁ…が勝ったところで。

ひとしきり回って、お昼ご飯をどこで食べようか…と考えたとき、
ふらふらーっとポケモンGOで遊びながら歩いていて、
裏町までやって来ていました。大名町、伊勢町…そうした混雑した雰囲気とは、
やはり、ちょっと離れた場所らしくて、のんびり出来そう。
のんびり出来て、美味しく食べられるし、
更に直近で、スペシャルセットの告知をFacebook上で確認していたこともあり、
「DOON食堂・印度山」に出掛けて行きました。



車でないので、印度山にて、ヤッホーブルーイングの「インドの青鬼」を頂く。
これがなかなか乙でありまして。

ここで、改めて写真をペタリ。





当日のスペシャルセットは、
ポークセット、キーマビーンズセットとあり、
YOKOさんとふたりで、それぞれをお願いしました。
写真はキーマビーンズセット。
パクチーが乗ったキーマカレーに、豆のスープの様なもの、
ヨーグルトに塩味のキュウリを和えたサラダ…と例えて良いのかしら、
これらのセットで、通常のメニュウより、だいぶボリュームアップしていて、
かなりお腹いっぱいになります。
なりますが、食べている間は、満腹感ってあんまり感じませんでした。

キーマカレーの肉味が、
すっごく好みで、挽き肉の旨さがしっかり出ていて、
たまらなく良い、挽き肉に酔い痴れる…と言う言葉が相応しい。
パクチーもすごく合って感じます。
肉味の旨さにパクチーの芳しさが、実に爽やか。

食べている間は「ウマイ!まだ行ける!」って思うのですけれど、
食べ終わってスプーンを置いて、
気づくと「あ、もう入らないかも」と言う食中求心力あるカレーです。

温泉に出掛けてしまうと、
温泉が軒並み少し空く時間帯の鉄板「昼時分ちょっと前」を使ってしまうので、
なかなか、松本市街地のお店に辿り着けないのだけれども、
やっぱり行ってみると美味しいものに出会えるなぁ、と言う心持ち。

そう言えば、当日は海外からのお客さんが、幾人もお見えでした。
日本に来てインド料理もまた乙なのか…と言うところですけれど、
英語がちゃんと伝わるお店にお出でになっているのかも。
確かに、旅先にそうした場所があるって、すごく有り難いんじゃないかと思います。










気楽なところで、一生懸命…と言うことです。

12月8日、松本市村井界隈、麺とび六方にて。






噺が続きますけれど…
むしろ、続けて書きたくて。
「まつもとMISOさんぽ」企画なんだそうで、
「ラーメン」に続いて、「塩ラーメン」が登場し、
そして「味噌ラーメン」の情報を、ブログに皆さん掲載されており。
食べてみたいとは思うものの、
そんな訳で11月は、外に出る機会を減らさねばならなかったので、
出掛けられず、
「あぁ、やっぱり11月限定なんだろうなぁ。
 評判、良さそうだから食べてみたかったなぁ」と思いながら、
12月の8日現在、オンメニュウ…券売機を拝見した時には、
そりゃあ嬉しかったです。
YOKOさん共々、「味噌ラーメン」を選んで注文。
脂増しにはしなかった…と思うのだけれど、
背脂が乗って出て参りまして、いわゆる「漢増し」状態。
たいへん美味しく頂ました。

二郎インスパイアである「麺とび六方」なので、
何となく、「ブタキング」っぽいのかな…と想像していたのですが、
どちらかと言うと、
そのスープの中から感じるのは、「サッポロ一番味噌ラーメン」感。
(インスタントラーメンっぽさ…を言いたいのではなくて、
 ピリ辛味噌味、その系統…とお伝えしたいのでして)

当日のTwitterでは、
「赤味噌もしくは、田舎味噌+豆板醤な感じ」と呟いていますが、
どうやら「白味噌仕立て」なんだそうです。おやまぁ、全く違うじゃないか。
香辛料や、辛味をストレートに感じる訳ではないけれど、
ピリ辛風の匂いは感じたので、白味噌と赤い類の香辛料…なんて所なのかも。

通常の「ラーメン」との共通項も多く、食べ慣れたノーマル版がお好みならば、
そのまま受け入れられるだろう味わいでした。美味しい。

最近、ニラキムチをトッピングして加えたりしています。
もちろん、バッチリ合います。
ニラキムチの辛さの感じ方や、スープ、麺の効き方は、
かなり「ラーメン」と「味噌ラーメン」に差があるかも。
また、試してみたいと思いました。

(写真、差し替え予定あり→12日22時20分、差し替えました)
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SakeSoja
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「酒 宗夜」で「サケ ソウヤ」と読みます。
ココログにお酒関連で更新、
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気楽なところで、
一生懸命、行きます。