SCRG ギルド豆 Vol.9 「ケニア・キリマヒガ AB」
2018/08/21
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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
7月から8月が主な販売の時期…でしょうか。
信州コーヒーロースターズギルドが企画、
同じ豆を焙煎士の理念に合わせて飲み比べる…
「ギルド豆」、第9弾。
今回の珈琲豆、詳細情報は以下の通り。
(High-Fiveさんの情報を参考にさせて頂きました)
所在はムランガ県マシオヤ地区、
農園はキリマヒガファクトリー、
精製方法はケニア式、
標高は1600-1800m、
品種はSL28、SL34、
Screen Sideは15-16…とのこと。
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SHINSYU Coffee Roasters Guild
情報は、下記 Facebook のページにて。
( https://www.facebook.com/shinshucoffeeroastersguild/ )
MCRG ギルド豆 Vol.1 「ルワンダ」
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/2017624mcrghop-.html )
「コーヒーの楽しさが、昨日より少し熱を帯びて続いて行く。(2017年6月24日)」
MCRG ギルド豆 Vol.2 「ニカラグア」
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/20179mcrg-960f.html )
「ジャバニカを飲み比べてみようぜ!(2017年9月)」
MCRG ギルド豆 Vol.3 「エチオピア・イルガチェフェ地区(G1・ナチュラル)」
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2185446.html )
MCRG ギルド豆 Vol.4 「パプアニューギニア・AA・ブヌン・ウー農園」
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2201847.html )
MCRG ギルド豆 Vol.5 「ベトナム・エバーグリーン G1」
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2225214.html )
MCRG ギルド豆 Vol.6 「エルサルバドル・温泉ピーベリー」
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2242417.html )
SCRG ギルド豆 Vol.7 「インドネシア・スマトラ島ドロサングル マンデリンG1」
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2261047.html )
SCRG ギルド豆 Vol.8 「ルワンダ・ココウォッシングステーション・ウォッシュト」
( http://sakesoja.naganoblog.jp/e2282965.html )
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さてさて、第9弾となっておりまして。
今回、前回よりまた更に、抽出環境が変わりました。
コーヒーグラインダー、ミルが、
BODUM選手に代わり、
Kalita社の「ナイスカットミル・ネクストG」になりました。
元値は6ユッキーくらいする高級機ですが、
3.5ユッキーくらいで何とか購入できる…
…それでも、かなりお高いですけれど、実に高性能でして。
静音性も高く、静電気防止装置はバッチリ稼動していて、
15段階の挽く粗さ細かさは、
色々と試してみたところ、6番目±1番と行ったカタチです。
中央(初期値7番目)では、
自分が行うペーパードリップでは使いこなせない…
全体に薄く仕上がってしまうみたい。
左から4番、5番だとお湯の抜けが悪く、
抽出に時間が掛かってしまって、渋酸が出やすい…
…なんて印象を持っています。
更に、ウェーブかV60か、
渋くシャキッと飲みたいか、穏やかにふんわり飲みたいか、
挽きの荒さと豆の味わいによって、
分量を少し…勘任せになってしまっていますが、
コーヒー豆の分量でも、調整して楽しんでいます。
うーん…、
目盛り:中央だと、
ベーシックな、またバッハコーヒー的な、
オーソドックスなドリッパーだと、ちょうど良いかも知れません。
空気を含みやすい、
ウェーブやV60だとライトになり過ぎるならば、
3つ穴、2つ穴式だと良いのかも。今度、それも試してみよう。
とにかく。
今度は定期的にお手入れをして、
先代「ナイスカットミル」以上に長生きして頂きます。
…全くお掃除しなくても、4年耐えた…って事実も驚きと言うか、
感謝と賞賛を惜しみなく送りたいくらいです。
あと、抽出する温度にも気をつけたく思い、
温度計も購入しました。こちらは1000円。お財布にも安心。
これまで、不確かながら、
沸騰したお湯を火から下ろして、しばらくしてから使う…
…そんな手法でした。酒燗計では60度以上は計れませんでしたし。
実際、その温度は割合に高いことが判明したので、
今回からは82度~83度くらいを目安に淹れてみたいと思います。
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今回は参加6店舗中、
5店舗にて、コーヒー豆を入手する事が出来ました。
それぞれについて、
お店の方の感想コメントと共に、
自分でテイスティングしたメモ書きを掲載して、
コーヒー豆、焙煎士さんと自分の感覚の差、
各店舗の焙煎の差を見比べることで、楽しんで行きたいと思います。
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【 かめのや:ウェーブドリッパー 】
お店からのコメントは、
FBページに投稿された以下の通り。
「当店は14分焙煎一ハゼ途中でゆっくり熱を通した、
浅煎りで仕上げました。
かなり爽やかなコーヒーになりました。
熱い内は苦みと酸味のバランスがかなり良く、
冷めてくると一気にパイナップル風味。
美味しいです。これは個人的にはかなり好きな味」
…とのこと。
自分のメモ書きは以下のように記録してありました。
香:
ナッティ、ライト、軽い麦芽、ドライアプリコット、
赤い実、アーモンド、すごくかぐわしい、かわいい、プリティ。
メロンみたいな、ミカンみたいな。
飲む:
トマト!甘、やわらかに入ってきて、
酸とソルティ、トマトっぽい。夏のトマト。
中盤はすごく均一。抑揚無くふわっと。
盛り上がった酸が上がって、下がる中で、ずっとふっくら。
落ちもせず、そこに居続けて、存在感あり。
余韻の酸味の雰囲気が、ちらっと青くてパインっぽさとしてあるかなぁ?
株、茎ってイメージかなぁ。
苦がちょっとあって、渋が少し、甘、辛はどちらも少なく。
淡白なんだけど、香の華やかさで、すごく良いバランス。
YOKOさんは、「まったりした味。苦味なくて良い。8点」…とのこと。
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うーん、面白いくらい、お店のコメントと合致していない。
良いなぁ、こう言う感想の差が生まれるから、
やっぱり、「飲んでみて、足を運んでみて味わう」…百聞は一見にしかずだし、
人それぞれに好みがあるんだって、よく分かるし。
中盤の均一感は、ひとくちめふたくちめの段階=熱いから、
「バランスがかなり良く」に通じているのかなぁ。
酸の雰囲気がパイナップルとしたら、
どちらかと言うと前半に酸を感じて、
また少し違うベクトルで、パインに触れているのかも。
パインの青さ、ちょっとだけ熟れ過ぎて、
ドリアンとか、そうした腐敗して行く直前の、
それはそれで、芳しさに通じる香の端っこに触れているような…
(犬、猫のブレーメン反応に近いような)
そうしたニュアンスは、どこか後半、冷めて来てからの部分で、
共通項だったように思い出します。
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【 Fifty-One Coffee:V60ドリッパー 】
お店の写真は、こんな感じ。
「かめのや」と同様に、FB上にて、今回の豆についてのコメントがありました。
「ケニアの豆の中では透明感のあるクリーンな口あたりで、
パイナップルような爽やかな酸味と、
ふわっとやわらかな甘味を感じる味に仕上げました」
…とのこと。
「かめのや」と同様に、「パイナップル」のフィーリングがあるみたいで、
お店同士の共通点も、実に興味深いと思いました。
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続いて、自分のメモを起こします。
香:
炒った香。香ばしい、強いロースト感。
ローストした甘い香。
ドライで、赤い実を連想する。
艶やかで、まろやかな香。
エネルギッシュなイメージ。オランジュ…でも、
ショコラ感は少なく、ドライチェリー、マーマレード。
オイリーさに近いまとまりが、香の中にある気がする。
香だけだと濃いけれど、あっさりさを想像させる。
味わいはシンプルそうだな、と。
飲む:
飲んだ瞬間だけトマト。酸が「かめのや」より、すごく柔らか。
酸が中盤は一緒、太く追いかけて来る。
焙煎したコーヒーフレーバーがたまらなくコーヒーらしくて旨い。
0.3秒くらい別の味、違う空間。甘香ばしくて太く柔らか。
優しさが中盤。次にジッと渋が迫る。
甘、渋がキー。他、辛、苦、酸は少ない。
YOKOさんは、「ホットミルクみたいな。オイリーさがある。
甘い香、パイナップルっぽさあると思う。あって、柔らかい感じ」
…えっ、僕はパイナップル感じなかったよ?どんな感じなの?
「んー…缶詰のパインっぽいかなぁ」と言う。
9点、とのこと。
お店のコメントと比べると、酸味の雰囲気は拾えていなくて、
甘味の柔らかさ、エアリー感に共通項があるかしら。
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【 CAFE THE GROVE:ウェーブドリッパー 】
「CAFE THE GROVE」、店頭の説明書き。
「キャラメルやチェリーのような香り。
口に含むと、甘味と柔らかい酸味を感じ、とてもジューシー。
少し冷めてくると熟したブラッドオレンジのような印象。
飲み込んだあとの鼻腔を抜けるコーヒー感が心地よい」
…とのこと。
こう言う文章を読む、書き手の気持ちが伝わる…と言う所作は、
ご当人さん方やお店のキャラクターを知っていると、
より深く、近く心に届くと思っているのですけれど、
「ブラッドオレンジ」なんてコメント、たまらなく惹かれます。
ジューシーさ、酸のジュワッとする旨さ…かな?、と。
続きまして、自分のメモを書いて行きます。
香:
カラメル、ワラビ餅、和三盆、黒蜜。
ローストヘーゼルナッツ、カシュー、
奥からキャラメル香が出て来る。
甘くかぐわしい。酸(フルーツ感)はあまり感じない。
あるとしたら、レモンや柚子のドライピールが少しあるかなぁ。
飲む:
うーん!(感嘆)
スマートだけれど、まろやかで太い。
太いけれど、ふわっと優しくて、トマト、ほんの少し。ほぼない。
しっかりローストした香、リッチ。
苦味もあるけれど、甘柔らかさに秀でていて、とてもあっさりの印象。
それはふわっと感にあって、
味そのものは、とてもバランス良く含まれている。
うん、酸なし、苦あり、渋はラストにちょっと。これはYOKOさんと同感。
冷めてくると、よりナッティでグラッシー。
ハーブ類が少し、フェンネルみたいな。乾いた雰囲気少し。
やや渋が出て来ると、そこに果実がいる。
雰囲気を少し作る。
アフターテイストもとても上品で、後ろ髪挽かれる。
うーん、果実イメージはドライストロベリーかなぁ。枇杷とかも。
YOKOさんは、
「まったり、とろっとしている。酸ない。苦ちょっと、渋ない(ラストにちょっとだけ)、9点」
…とのこと。
香味イメージが次々と湧いて来る感じ。
とても美味しく頂きました。
「キャラメルとチェリー」が、
間違いなく「わらび餅」の雰囲気と合致していると思います。
きなこの香ばしさ、黒蜜感。
「ブラッドオレンジ」感は、枇杷の連想に近いかも知れません。
酸がギュッと凝縮された干し苺を連想していました。
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【 High-Five:ウェーブドリッパー 】
お店のメニュウボード。
「明るい酸味が楽しめるコーヒー。
オレンジのようなジューシーさと、
後味にはベリーのような甘みがほのかに感じられます」
…とのコメント。
では、自分のメモを書き起こして行きます。
豆の状態、その香では「トマト、酸味」を感じた様です。
香:
コーヒーらしい香ばしさ、甘い香、ローストさ、シナモン、
ロースト、フローラルって変かな。
ロースト感に花々の雰囲気。
少し、烏龍茶、きな粉、お赤飯。
飲む:
うん、トマト。
甘く穏やか…だけれど、「スイート」とは思わない。
上手、重みなく、とても爽やか。
味はしっかり、渋が6なら苦が5くらいのボリューム。
このバランス、同量感が良い。
(この均一感は、High-Fiveらしさだ)
酸がすごくまろやか、すごい。
口に入った時だけ、柔らかに酸が入って、
柔らかに自然に、渋苦へ移って行く。
「シンプルだなー」って思うけど、
すごくいろんな色があると思う。ライトでとても美味しい。
先端にトマト、そのあと柔らかく、
野菜類を連想しない。あくまで、コーヒーらしさがキチンと。
YOKOさんは「香ばしい感じ。マイルド。甘味ある。9点」とのこと。
香に、「CAFE THE GROVE」と共通項あり。
酸のまろやかさが、全体に好印象で、
「明るい酸味」が、これを指し示しているのかも知れません。
僕にとって「ジューシー」と言うと…
勿論、日本酒ベースの考え方を捨て切れないので、
もっと強く酸の効いた世界観を想像してしまうから、
特徴的に強く感じないと、言葉として出て来ないけれど、どうなんだろう。
果実味をあんまり拾っていなくて、
どちらかと言うと、紅茶葉だったり、植物系の想像を多く含んでいる様に…
ジュースと言う飲み物、液分よりも、豆やスープ類に近い発想かなぁ、と。
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【 Hop Frog Cafe:ウェーブドリッパー&エアロプレス 】
お店からのコメント、Web上に記載があったものを。
「ひたすらジューシーで爽やかなレモンのような酸味が爽快で、
それを取り巻くプルーンのような甘み、
そしてどこか木や草の編み物のような織りなす大地感も持続する、
冷めてからもなお甘酸っぱさが心地よく口に残る、
暑さを払拭するような爽やかなコーヒーです」
「二酸化炭素で加圧してコンディショニングする
加圧熟成を1週間行ってからの販売」
…とのこと。
やはり、カエルのお店、クラフトビールを取り扱うからか、
表現が聞き馴染んだ雰囲気に感じます。
カエルのお店のおふたりは、
コーヒーはコーヒー、ビールはビールって、
自分の目的毎に、テイスティングチャートって持っていらっしゃるのかしら。
それとも融合しているのかしら。
ともあれ。
続いて、自分のメモを起こして行きます。
香:
味噌豆、醤油、麹、カラメル。
アーモンドの皮、ピスタチオの油分。
軽いけれど、長く続くロースト香。
飲む:
ミネラル、ゆるくバニラ、柿の種。
余韻に塩と酸、それを過ぎて味噌豆。
あ、だんだんと酸が強く出て来る。旨味強い。
トマトピューレに香味野菜のソース。
とても柔和な口当たり。
太く感じる入り方は、CTGやHFと共通点があるかも。
ただ、シャッと締める酸によって、すごく早く終わる。
香の全体量としては、ちょっと密やか?
完全に冷めてからの方が良いかも。
グラッシーでアーシィ。トマト感はあるけれど、パインは感じない。
YOKOさんは「香が甘い。少し酸味。悪くはないけれど酸味を感じてしまう。8.5点」…とのこと。
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続いて、カエルのお店ならでは。「エアロプレス抽出」にて。
香:
浅煎りの香に感じない。しっかりローストの印象。
豆を煎った香、柑橘系の香が内包されている。奥ゆかしいが確実にある。
チェリー感もある。
飲む:
酸がとても強く前に出て来ている。猛プッシュ。
苦なし、辛なし、渋後半に少し。
酸がグンと前に出てきて、酸で辛い。
余韻は数秒後に甘さ。
苦味の強くない雰囲気から、余韻は長めになっている。
その中で甘味が残る。
だんだんと、ブレンドティーみたいに味の要素が増えてくる。
冷めてからの本領発揮がすごい。
酸のグラデーションが発生する。
ここに来て、トマト感も拾う。
YOKOさんは「甘くない…?あ、甘い?トマトジュースっぽさ、ある」…とのこと。
当日、朝にFifty-One Coffeeのケニアを飲んでいたのだけれど、
それは最初から甘味を感じ、カエルのお店のエアロプレスは、
甘さにアップダウンがあった様な…かな?
きっと酸の感じ方によって、甘味の強調が変化して行ったのではないか…と思います。
そんなYOKOさんはナイトロコーヒーのカフェオレ「ナイトロオレ」を楽しんでおいででした。
お店のコメントと比べると、
「木や草の編み物」を干し草として位置づけると、
自分の中で味噌豆と感じる匂いに、とても近いです。
酸の急峻さ、特長付けに、「レモン」とありますが、
塩とレモンの共通性によれば、
自分が感じたミネラル感を言っているのかも…ですね。
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…と、以上、いつもの様に、
コーヒーをとても楽しむことが出来ました。
食べ物にしても、また飲み物にしても、夏場は酸味を欲しますよね。
酸味が爽やかさを伴って感じられたり、後味がスッキリしたり。
重いものも酸味が加わることで、軽く締まった雰囲気になることもあります。
今回は酸味の感じ方に、各店舗、焙煎士さんの好みや考え方が出たような…
…そんな飲み比べとなったのではないでしょうか。
ではでは、長講一席、お付き合い、誠にありがとう存じました。
これにて、本日はお開きとなってございます。
また明日、別のお話でお目に掛かる事と致しましょう。
それまで、それでは。
ありがとうございました。