厨十兵衛で、金目鯛の塩焼き、合鴨の治部煮とうどん。(12月15日、酒肴その二)





かくもアツイ、〆めし譚。

厨十兵衛で、金目鯛の塩焼き、合鴨の治部煮とうどん。(12月15日、酒肴その二)

2018年12月15日、松本市緑町界隈、厨十兵衛にて。




最近では…ケンミンSHOWで見かけた内容でもあるし、
たぶん、たぶんだけれど、
そうした情報交流によって、
「おっ、なるほど。〆にそれって流行るんだ!」なーんて、
ご商売は流行を取り入れることも必要ですから、
〆ステーキ、〆パフェなんと言うビジネスが興隆したりなんかして。

日本人の気性なのか、縁起を担ぐことに似ているのか、
かくも「〆飯」って魅力的ですよね。
気になってしまう…美味しそうに感じてしまう、
それがあることで、飲みにしても飲みでなくても、
心に区切りが尽くし、胃心も満たされたりして、
素晴らしい心持ちに落ち着く…だからこそ、魅了するし、
追体験をしたくて、機会があれば、心ときめかせたりなんかして。

厨十兵衛、〆飯の充実が実はあるんです。
メニュウに書いてありませんし、
曜日によって、ご飯が炊いてあったりなかったりするので、
可不可があるのだけれど、
何と言うか、大将との交渉が必要なんですね。
でも、たぶん、馴染みは大将が作る〆飯も昔から大好きで、
僕らの大定番は世界最強と信じて止まない「葱玉チャーハン」なのだけれど、
今回は、毎年の冬に登場している〆飯…
…の中でも、もしかしたらいちばんの隠れキャラかも知れない〆飯で、
短い間ではありますが、一席、お付き合いを願っておきます。




厨十兵衛で、金目鯛の塩焼き、合鴨の治部煮とうどん。(12月15日、酒肴その二)

「金目鯛塩焼き」

「日本酒には焼き魚」…と、限ったことはないのですけれど、
結構、僕らは気に入っているんです。
ふっくら焼きあがった金目鯛の身。皮も香ばしくて、すごく美味しい。
塩がキチンと振ってあって、
塩の甘さが熱の中から広がって来て、
金目鯛の風味が、ごく華やかに鼻の先へ抜けて行く。
日本酒が…もちろんお燗酒でも良いし、
ひや、冷酒、どれでも良い。でも、うんと美味しいお酒で合わせたい。
厳密に「合う・合わない」、マリアージュ?ペアリング?
それを考えても良いけれど、
考えている間に冷めちゃうので…
美味しいところ、美味しいうちに、
日本酒と共に楽しむ愛しい時間を貪欲に味わう…
…「日本酒美味しいなぁ、肴もたまらないなぁ」って、
いつも思いたいし、思わせてくれる焼きもの。
焼ものの香ばしさは、格別です。いつも。



厨十兵衛で、金目鯛の塩焼き、合鴨の治部煮とうどん。(12月15日、酒肴その二)

「合鴨治部煮」

鍋焼きスタイルで出て来る治部煮。
もう…何と言うか、この光景に違和感があるんですもん。
知っている人は知っている…。
如何に、このあとの“お色直し”の影響力が大きいか。

甘くとろみの付いた和スープに、
厚めの鴨肉、葱、生麩などが入っています。
相変わらず、甘いスープが他ではお目に掛からない味で、
和むわ、旨いわ。
いわゆるお吸い物などで感じる和ダシ感はないんです。
ラーメン的なダシ感でもないんです。
でも、醤油と甘味がまろやかに、とろみもついて、
トロンと感じられる質感の中に、旨味が詰まっている。
渾然一体感が凄まじいんだと思います。
ツユだけでもお酒が飲めちゃうこと請け合いだけれど、
やっぱり、ここで魔法の呪文、「うどん、入れてください」ですよ。

厨十兵衛で、金目鯛の塩焼き、合鴨の治部煮とうどん。(12月15日、酒肴その二)

「治部煮にうどん」

ただ、うどんを入れるだけ…ではなくて、
うどんを入れて、ひと煮立ち。
うどんが高火力によって、
少し締まった様な食感になった様にも感じます。
汁も染み込んで、うどんがひときわ熱く、そして旨い。

日本酒を何杯か飲んで来て、
これを〆の食事として頂くことは、こころからの癒しを感じます。
熱い食べ物が、心も体も温めてくれる…
「はー!しあわせっ」と言うため息が自然と出て来る様な美味しさ。

温かいものを入れたら、
また駅までの寒い道のりも、少し頑張ることが出来そう…
…なんて思いながら、たった1枚、居酒屋と外界の扉を越えたら、
寒い世界になってしまうのだけれど、
家路、巣穴を目指して、飛び出して行くと言う…

…そんなところで、本日はここまで。お開きの時間となっております。

また別の日、別の酒場風景でお会い致しましょう。

それでは、それまで。

ありがとうございました。


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