ふじ蔵で、豚の角煮オンザライス、そして辛味噌。





ふじ蔵で、豚の角煮オンザライス、そして辛味噌。


気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。

4月8日、塩尻市広丘駅駅前界隈、ふじ蔵にて。





たぶん、「ふじ蔵」だったら、
あらかじめ出掛けた時に、
「次は何日に来ますから、これこれ出来ますか…」なんて相談をすると、
可能であれば、実現はすると思うのだけれど、
これは…もう1度、食べるチャンスがあるのかなぁ。
あると良いなぁ…と言うお話。
いっそ、「末広」の時みたいに自分で再現させようか、とすら考えつつあります。

ふじ蔵で、豚の角煮オンザライス、そして辛味噌。

豚肉にあまり旬がある…あるにはあるのでしょうけれど、
あまり意識して食べていませんから、
仕入れ先の特売だったり、もしくは気分だったり。
たまーに、「ふじ蔵」のメニュウに「豚の角煮」が載る時があります。

「豚の角煮」と言うメニュウは、和風と中華風とあると思うのですが、
どう思われますでしょうか。
もっとも、味付けの差で仕込めば、洋風だろうとカレー味だろうと、
限り無く出来るものですけれど、
何となく、自分はあっさり炊いた和風と、八角なども加えた中華風とある様に思います。
炊く汁の色合いも、前者は薄め、後者は濃いめ。
和風は焼いてからでなく、中華風は焼いてから煮込む…なんて所かと。

中国・瀋陽出身のおかみさん擁する「ふじ蔵」ですから、
中国料理のエッセンスが加わった角煮で、
醤油の強さはないけれど、八角の香が良いもの…になっています。
ええと、混乱する様な書き方で行けませんけれど、
食感は「ビーフシチュウ」の様だなぁ…と思っています。
ビーフシチュウの様で、それより繊維1つ1つにプルプル豚感のある豚の角煮。
ビーフシチュウ特有の肉の繊維感を思い描いてもらえたらなぁ、と。

おかみさんは言うのです。

「これ、汁も美味しく出来ているから、ご飯も良いですよ!」

…と。じゃあご飯だ。
乗せて、うん、旨い。想像以上だ。
塩気は強くないけれど、汁に含まれる豚味がたまらなく美味しい。
白いお米が豚オイルコーティングされて、本当に美味しい。




この日、「温豆腐~辛味噌乗せ~」をいつも通りに頼んでいた僕ら。
湯豆腐ではないんです。温豆腐。
豆腐をお湯…昆布だし…芯に熱が通るくらいに温めて、
これもおかみさん特製の辛味噌を乗せて食べると言う、いたってシンプルメニュウ。
辛味噌が青、赤唐辛子が上手にブレンドされていて、絶品なんです。

「 …… 」

ふと、辛味噌の鋭くも旨味ある美味しさに喜んでいる僕ら。
角煮に辛味は付きもの。
何も、黄色いカラシでなくたって、合うんじゃなかろうか。

おもむろに、白飯、角煮の乗った茶碗に辛味噌を添える自分。

かっ込む自分。

言葉を失くす自分。

「 ……ッ!!! 」

喜びに打ち震える自分。


これが、本当に美味しかったんです。たまらなかった。
おかみさんが意図した組み合わせじゃないから、
次がいつ食べられるか…なんて発想になります。また体験したいから。

「豚の角煮にカラシ」ではなく、

「豚の角煮に辛味噌」と言う発想、僕にはなかった。
偶然テーブルの上にあったからこそ、こうして実現したけれど。

辛味噌もしっかり炒めた中で生まれているタイプで、
かなり辛いです。そりゃあそうなんです。中国らしい辛味の文化。
カラシは辛さもありますが、ツンと来る刺激が特徴ですよね。
刺激でなく、角煮に対して辛さでアクセントを付けて、食べようと言う。

これはたまらなく美味しい経験になりました。
今、やってみたいなー…と思うのは、
和風テイストであっさり、脂は落として炊いた所に、
白味噌ベースで胡椒柚子練り込みの辛味噌と、
やっぱりふじ蔵流に、青、赤唐辛子をガツンと入れた辛味噌と。

いやあ、夢が膨らみます!

豚の角煮に、更に美味しく食べる術があったんだなぁ、と。
是非、試してみたいと思います!



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