高砂通りの信水堂にて“初心不可忘”、“国宝松本城”信山噺を。
2019/03/05
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導かれて信水堂。
この初心、感謝と喜びをいつも胸に。
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
2月22日、松本市高砂通り、信水堂にて。
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思い立って書道教室の門戸を叩いてから6ヶ月…
月に2回ずつですから、
回数にしては、わずかですけれど、新しい世界に飛び込んだ…
それは、強く実感しております。
2月22日は、忙しい日だった…文字に起こせば。
当の本人としては散歩もでき、充実していたんですけどね。
有給休暇を取得して、
まず内科の定期診察を受診、上土のいつもの駐車場に車を停めて、
蟻ヶ崎界隈の「YUKIRI.CAFE」でお昼ご飯を食べにお散歩…
その途中、松本城の前を通るので、「国宝松本城」の字を、
観光客さんに混ざって眺める。
YUKIRI.CAFE後は、至近の「マークカフェ」の所在を知り、
小腹が空いたので、「野麦」に立ち寄り、旨い蕎麦に喜ぶ。
故あって書道具の「信水堂」さんへ。
90分後に、High-Fiveでランゴ・オ・ショコラを頂いて、
今度は歯科診療の為に巣穴近くまで戻り、
診療後に、ようやく巣穴に戻る…
…そんな1日でした。
前後を病院関連に挟まれながら、めいっぱい動いた日。
歯医者も最初は1時間早い予約を取ったんです。
折り返し電話があり、
「すみません、ダブルブッキングになってしまったので、1時間遅らせても良いですか?」
…特段、断る事情もないので快諾しました。
「情けは人のためならず」
そう、よく言ったもので、その1時間の空白が、
信水堂さんに、じっくり上條信山先生のお話を聞く時間に繋がった…
…最近、巡り合わせが良いんです。
昨日は、2月4日と3月4日を取り違えて、
定時ダッシュで書道教室に向かうも、教室は来週11日…
取り組んでいる課題に満足しないまま昨日を迎えていたので、
勘違いから追加された1週間、
一昨日までの努力は実になりつつあるし、
この猶予について「幸運だ!」と心底思いました。
結果として早く帰宅したからこそ、
更に様々な家事が出来たので「むしろ、良かった」と言う。
吉兆、上昇気流の流れにあるんじゃねぇか…なんてところで、
書道の噺で一席のお付き合いを願っておきますが…。
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今回のお散歩で…
そう、これも「いつかは撮りたい」と思っていたけれど、
「あ、それが今日なんだ」と思いつつ撮っていました。
信水堂も「土日で良いか」と思っていたけれど、
「あ、歯医者さんまで思っていたより時間が出来た。
寄って行くか」…と言う、
まるで招かれた様な流れを感じています。
「 国宝松本城天守 」
郷里の偉人であり、
今、書道を指導して頂いている先生の先生が書いた書です。
書道教室に縁あって通うまで、
それを存じ上げていなかったくらい…
今では「ああ、信山先生の字だなぁ」と惚れ惚れするくらい。
自分の中で書に対する心持ちの変化を感じます。
柱ですから、これは4面あり、他3面はこちら。
これらも信山先生の字だと分かりますよね。
お手本としたくなる素晴らしい書です。
ブログ冒頭に掲載した「初心不可忘」、
こうやって見て来ると、同じ先生の字だと分かりますよね。
2019年3月末あたりで、お店を閉める事になった、
高砂通りの書道用品店「信水堂」さんに掲げられているものです。
今お世話になっている書道教室に出入りされていて、
それからのご縁。
当初、教室に出掛けて行っても、
全く勝手が分からない中で、
親父さんは色々と話しかけて下さって、どれだけ心強く思ったか。
今回、閉めるお話を伺ってから、
「ああ、僕はまだ仮名文字を書くまでに至っていないけれど、
仮名の筆を買うなら、
信水堂の親父さんに選んでもらって買いたいんだ」
閉めるまで、1度は出掛けて行かなくては。
直前に「野麦」に立ち寄ったことも運命的で、
僕が訪れると、ほぼ同時刻に親父さんも、
別の書道教室から帰って来たのだそうで、
「YUKIRI.CAFE」直ぐ信水堂だったら、
「不在」として済んでしまったかも知れなくて。
今回、お茶を頂きながら、長くお話をさせて頂きました。
中学校は僕の先輩に当たるんですね。
そう、だってパン屋さんの1年上の先輩も同じ応援団だったし、
近くですもんね。
本当、書道にまつわる話、
信山先生、信山先生から現在に通じる先生方の系譜、
こうしてお話を伺うことが出来る場所が無くなってしまう、
そんな寂しさもありますが、
心からの感謝を抱きながら、しばらくの時間を過ごしました。
そうそう、お酒のご縁もあるんだそうで、
松本の「岩波」や上田の「天法」の字も、
上條信山先生の字です。
約10年前、信州SAKEカントリーツーリズムの時の写真ですが。

…って、岩波酒造は小さい字の写真しかありませんでしたから、
是非、ホームページ上で。
( https://iwanami-sake.com/ )

「天法」は、
元々「法天」と書かれた字が気に入られて、
逆さにして酒銘になったのだとか。
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改めて、
「初心不可忘」
…と言う書を思い出します。
「最初の気持ちを忘れない」…とは言うけれど、
その気持ちは、どの気持ちだろう…って考えます。
きっと、信水堂さんで僕が思った、
感動や感謝を言うのだろうな…と、今の自分は考えています。
考え方は日々育ち、変わって行くかも知れませんが、
この感謝の思いだけは、いつまで経っても忘れてはいけない。
忘れたくない。
思いも一緒に、
先へ…もっともっと字を上手に書いて行くことが出来る様に。
最近、晩酌の量が減ったんです。
字が原因なんですよ。
「酒 宗夜」なんて名にしているのに、由々しき事態。
でも、とても自然で無理なことではなくて。
晩酌を過ごしてしまうと眠くなってしまって…
夜ですしね。字を書く時間が取れなくなる事が多々あり、
じゃあ、休肝日ならばと言うと、字に取り組むことが出来。
適量、もしくは軽く。
このあたりにしておけば、
お酒も字も楽しむことが出来るじゃないか…
…そんな心境に至って参りました。
そんな自分が来るなんて、思いもよりませんでした。
「 大いに励んでください 」
そう、信水堂の親父さんは口癖の様に仰います。
日本酒のラベルを真似ながら字の練習をする、
「臨書酒林」と名付けたシリーズも、
Youtubeへの投稿までする様になりました。
動画投稿だって、全然考えていませんでしたもん。
そんな自分。
励み方は色々ある訳で、そう、大いに励んでいたいのです。
興味があること、YOKOさんとの人生そのものも。
「初心不可忘」
感動は何よりも多い方が良いですよね。
書道に、例えば僕が辿り着かなかったとしても、
この出会い、この日の時間は人生に絶対欲しかったなぁ…と、
そう思っておりまして。
さて、今日のお話はここまで。
“書”でブログを書くことは今までもありましたが、
こうして字について掘り下げたブログの内容は初めてかも知れません。
時折、こんな噺も織り交ぜながら、
明日も大いに励んで参りたいと存じます。
それでは、また。
ありがとうございました。